2021.10.25
【メンバーインタビュー4】NPO法人唐津Switch代表 浦田潤一さん

今年も「あと2カ月しかない」と思うか、それとも「まだ2カ月もある」と思うか、

そこで悩みます、CO井本です。

悩んでる時ほど時間の無駄だ、と書いてから気が付きました。

 

今回はミームメンバーのご紹介第4弾!

今年からNPO法人として本格的にカタチを整えた「唐津Switch(スイッチ)」代表の浦田潤一さんのご紹介です。

 

 

生まれも育ちも唐津という浦田さん。

実はミーム創立メンバーとしても、関わって頂いています!

地方が抱える問題に対して『地方移住支援』という形でアプローチされています。

地元に対しての期待と危機感、そして覚悟が感じられるお話を伺う事ができました!

 

 

―ミームメンバー浦田潤一さんに迫る!

 

そもそも『移住』という事業に関わるきっかけは「お試し移住構想」を考えたことだったそうです。

 

長年、保険コンサルタントとして活動されていた浦田さん。

同時にNPO法人NetworkStationまつろに所属。

地方創生という言葉が巷に出始めたころ、同NPO法人内で地方活性化を題材にしたコンペが開催。

移住の新しいカタチ「お試し移住」を考え、見事優勝されたそうです。

そして唐津市から事業委託を受け、実働部隊として活動を任されたのがことの始まりと話してくれました。

しかしなぜ移住に目をつけられたのでしょうか?

 

”唐津の人口減少は目に見えて明らか。問題が顕在化しているいないに関わらず、

それらを「移住」というアプローチから考えていきたい”

 

明らかになっている地方の抱える問題だけでも、眉間にしわが一本増えそうなくらい厄介で不安をあおります。

地元文化の消失、地域活動を担う人材不足による各世代へのしわ寄せ、空き家や耕作放棄地の増加、

後継者不足による産業の衰退など。

これらの山積した課題の解決をはかり、唐津市の活力を取り戻すことが唐津Switchの目的のひとつと

切実な思いを語られました。

 

 

―移住を本気でしたい人は、ネットにはない情報を求めている

 

では、唐津Switchさんの実際の活動について伺いました。

 

一言で移住支援と言っても多岐にわたります。

その中でも最も大切なのが住む土地の「地の情報」提供ということ。

 

”移住者が本当に知りたい事はネットには載っていないんです。だから自分たちが正確に使える必要がある。”

 

確かに実際に見知らぬ土地に住むとなると、観光名所や美味しいもの情報というより

風土や文化、災害や教育など生活に密着した情報が欲しいもの。

浦田さんは移住者ごとの要望に細かく答え、その方に会った情報提供に柔軟に対応しているそうです。

 

また現在、唐津Switchの運営するコミュニティーはなんと200名以上。

地元の人間と移住者が入り交じり、情報交換や求める人材や助け合いなど気軽に交流できる場が形成されています。

これにより移住者が浮くことなく、自然に根を下せるような下地作りも欠かせない彼らの活動の一端でもあります。

 

 

 

―「唐津の価値」をもっと知り、有効活用することで利益は生み出すことができる

 

しかし、魅力いっぱいの唐津なのですが、なぜ人口減少問題に直面しているのでしょうか?

浦田さんは唐津の抱える非常に残念な傾向のひとつに、地元の人間の唐津に対しての意識の薄さだそうです。

 

「唐津には何もない」と言う方が、多いと個人的に感じていると語ってくれました。

しかしながら、客観的に見れば唐津の魅力は一言では実は語りつくせないもの。

これは地方から都会へ出て行った経験のある人なら、見えてくるものもまた明らかなのですが・・・

例えば、風光明媚な海・山・川などの自然や安土桃山時代から続く伝統や深い歴史が受け継がれていること。

そして大都会の福岡が1時間圏内というアクセスの良さに加え、アジア圏にも比較的近いなど

これはほんの一端に過ぎません。

 

”唐津の魅力は他のどの地域が持ちたくても持ちえないもの。”

 

だからもっと唐津を研究することで、それらの資産を有効活用すれば利益を生み出せると考えているそうです。

 

―住む人が「覚悟」を決める事が最も重要

 

では、唐津Switchはこれからの唐津をどのように描いているのでしょうか。

 

人口減少問題は放っておけば進んでしまう自然現象です。

時代の流れに身を任せるだけの人々が生んだのが「人口減少の放置」と考える浦田さん。

それに対し受け入れるのか、抗うのか?

 

”我々の活動が人々の意識に作用し、唐津の人が未来を見据えた「覚悟」を決め

行動を始めてくれるようになれば、これ以上嬉しいことはありません。”

 

唐津Switchはその問題に対し、はっきりとしたNOの意思を人々に発露していきたいそうです。

そして、旗を自ら振り仲間を増やす事によって、唐津の人々が成長という選択を取って欲しいと語ってくれました。

 

―人口減少問題に自分達なりの新たなプロジェクトを開始

 

現在、移住コンシェルジュ事業に加え、新しい自主事業を展開中とのこと。

それがシェアハウス「根の家」。

 

 

1件目は単身者向けですが、今年中には家族向けお試し移住施設「根の家2(仮称)」がオープン予定だそうです。

新しい活動メンバーも加わり、問題解決へ向けまた一歩前進し、自分達なりの解決手段を

更に模索していきたいと意欲を語って頂きました。

 

―「脳内ダイブの起点」場所という位置づけがもっともふさわしい表現

 

最後に浦田さんにとってMEME KARATSUはどのような場所なのか伺いました。

 

 

”ミームは私の中にある思考のスイッチを押してくれる感覚がある。”

 

適度な緊張とりラックが混在した空気がそうさせるそう。

事業を考える際、脳内でのシミュレーションやブラッシュアップを行う上で大切なのが環境。

ミームはそんな場所に適した場所と話して頂きました。

また、違うもの同士がそれぞれの仕事をやっているコワーキングならではの緊張感も

適度な刺激になっているそうです。

 

 

唐津を一緒に盛り上げていきたいという思いはミームも同じこと。

アプローチの仕方は違えど、これからも連携を大切にお互いこの土地に貢献できればと改めて感じます。